「温泉ソムリエ」という名前は聞いたことがあるけど、どういう資格なのかよくわからない
という方のために、この記事で全部まとめます。
私も温泉ソムリエの資格をオンライン講座で実際に取得しました。
自分の経験も踏まえ、概要・取得方法・費用・難易度・メリット・よくある疑問まで、ひとつの記事で把握できるようにしました。各テーマの詳細は別の記事でも書いているので詳しく知りたい方は関連記事にてどうぞ。
- 温泉ソムリエとは温泉の知識と正しい入浴法を学ぶ民間資格
- 認定団体:温泉ソムリエ協会(2002年・新潟県赤倉温泉発祥)
- 家元(創設者):遠間和広氏
- 認定者数:3万人超(2024年時点到達)
- 取得ルート:認定セミナー(半日)/オンライン講座(N-Academy)等
- 費用:税込28,600円(認定セミナーは開催地で若干の変動あり/オンラインはこの価格)
- 有効期限なし・年会費・更新料・その他費用なし
- 難易度は低め。オンライン講座は25問テストに全問正解で合格
温泉ソムリエとは|一言で言うと
温泉ソムリエとは、温泉ソムリエ協会が「温泉の知識」と「正しい入浴法」を身につけた方に認定する民間資格です。
ワインソムリエとの比較で理解する
名前の由来はワインの「ソムリエ」だそうです。ワインソムリエがワインの知識とテイスティングの技術を持つように、温泉ソムリエは「温泉の知識」と「正しい入浴法という技術」を身につけた人に与えられる資格ですね。
ひとつ明確にしておきたいのは、温泉水を化学的に細かく分析したり、温泉分析書を自分で作成したりできるような「高度な専門家資格」ではないということです。その入り口に立つようなイメージでしょうか。温泉分析書の読み方・温泉の楽しみ方・正しい入浴法を学ぶ、「温泉をもっと楽しむための資格」というのが正確な位置づけかなと思います。
2002年・新潟県赤倉温泉が発祥
温泉ソムリエは2002年(平成14年)、新潟県妙高市の赤倉温泉で誕生しました。発案者は地元旅館の経営者だった遠間和広氏です。遠間氏は現在、「家元」の立場で温泉ソムリエ協会を率いています。今でも、リアルの認定セミナーに登壇して講義していますし(開催地・セミナーによって講師は異なります)、オンライン認定講座の講師も遠間氏ご本人です。
講義動画を見るとすぐにわかりますが、とても明晰でかつポジティブな方です。
「温泉の楽しみ方を、より多くの人に広めたい」という哲学が資格の根底にあります。難しく高度に専門的な試験で受講者を絞るよりも、間口を広くして温泉愛好家を増やすという思想が、この資格全体に一貫しているように感じますね。
認定者3万人超・芸能人も多数
2024年時点で認定者数は3万人を超えています。温泉好きの一般の方から、温泉旅館・日帰り温浴施設などのスタッフ、医療従事者、温泉ライター・レポーター、芸能人まで幅広い層が取得しているようです。
芸能界での初取得は2007年のスギちゃん。その後も庄司智春・河合郁人・高地優吾・テリー伊藤・ダンディ坂野・安めぐみ・雛形あきこ・西村知美・川村エミコ・高橋ユウなど、多くの著名人が取得しています(温泉ソムリエ協会公式サイトより)。
温泉ソムリエで何を学ぶか
講座のカリキュラムは大きく3つの柱で構成されています。
① 温泉の基礎知識
「そもそも温泉とは何か」という定義から始まり、温泉法(温泉として認められる条件)、泉質の種類と分類、各泉質の特徴などを学びます。入る温泉によって色・匂い・肌触り・適応症などが違う理由がここでわかります。
② 温泉分析書の読み方(大事な部分だけ)
温泉施設に掲示されている「温泉分析書」の読み方を学びます。ナトリウム・カルシウム・塩化物イオンなどの主要成分の意味、pH値・温度・成分含有量の条件、泉質名がどのように決まるかなどを体系的に学びます。
一部いかにも理系っぽい細かい数値や化学成分の話も含まれますが、全体を通してみると「本質的な内容」が一貫しています。
温泉ソムリエで習得できるのは「分析書の重要な部分を読み解く方法」です。もっとくわしく成分をゼロから詳細に分析できるようになるには、上位のステップアップセミナーなどが必要となってくるのかなと思います。
③ 正しい入浴法
温泉の入り方にも「正しい方法」があります。「マナー」的な内容はもちろんのこと、それだけではなく「温泉の知識」をもとにすると実は色々な入り方があるんだよ、という話です。
かけ湯の意味・湯あたりしないための入浴時間・温泉の「強さ」による入り方の違いなどを学びます。
例えば、温泉には「やさしい温泉」と「刺激の強い温泉」があります。刺激の強い温泉の長湯は体に負担をかける場合があるので、「なんとなく気持ちいいから長く入る」ではなく、「この温泉の性質に合った入り方をする」という判断軸が身につきます。
学んで変わること
実際に受講した立場から言うと、まず温泉旅行での体験が変わります。(そもそも、受講後に温泉に入りたくなるのが最初の感想。いろいろな温泉を試したくなります笑)
旅行先の温泉分析書を見て「この温泉は炭酸水素塩泉で、適応症には〇〇が含まれるんだな」「この温泉は、ph値◯◯以上だから、美肌の湯だな」「この温泉は濃い温泉だから、分割して短めに入ろう」などと読み解けるようになります。温泉に入る前から楽しみが増します。
講義の中でも触れられていますが、知識があることでプラシーボ効果が働きやすくなるという側面も大きいです。「この温泉はこういう特徴がある」「こういう効果(ただしくは適応症)がある」と知った上で入るのとそうでないのとでは、同じ温泉でも体感が変わります。
めちゃくちゃ楽しいです。
なお、温泉ソムリエでは「効能」という言葉は使いません。薬機法との関係から、正式には「適応症」と表現します。これも講座で学ぶ内容のひとつです。
取得方法|主に2つのルート
温泉ソムリエの取得ルートは主に2つです(認定ツアーを含めると3つですが、執筆時点では開催情報が確認できないもしくは少ないため、常時使えるのは以下の2ルート)。
| 認定セミナー | オンライン講座(N-Academy) | |
|---|---|---|
| 形式 | 会場・半日(約4時間) | 動画・自宅完結(動画時間約3時間半) |
| 試験 | なし(受講のみで認定) | 25問・全問正解で合格 |
| 費用目安 | 税込28,600円程度 ※会場・主催者により若干異なる | 税込28,600円 |
| 認定タイミング | 当日即日 | テスト合格・申請後 |
| 受講期間 | 当日のみ | 155日間 |
| 開催 | 全国各地・日程が決まっている ※公式サイトにてご確認を | 随時受付 |
どちらのルートで取得しても、認定される「温泉ソムリエ」の資格は同じですし値段もほぼ同じです。認定証・認定タオルも同様に発行されます。ルートの選び方・特徴の詳細は以下の記事でまとめています。
単純に「受けやすい方で受ける」という選び方で良いかなと思います。私の場合はセミナーの日程が合わなかったのと、すぐに始めたかったのでオンラインを選びました。
費用はいくらか
費用はルートによって少しだけ異なることもありますが、基本は28,600円程度です。
認定セミナーは主催者・会場によって少しだけ(数百円とかの差)異なります。最新の金額は各開催ページでご確認ください。費用には受講料・テキスト代・認定料・タオルが含まれます。
オンライン講座(N-Academy)は28,600円(税込)で固定です。この金額に受講料・認定料・認定証発行料・テキスト郵送料・タオル発送料もすべて含まれています。追加費用はかかりません。
なお、温泉ソムリエに有効期限はなく、取得後の年会費・更新料もありません。28,600円を払うのは一度だけです。費用の内訳・ルート別の詳細比較は以下の記事をご覧ください。
→ 温泉ソムリエの費用はいくら?内訳と「払う価値があるか」を正直に解説
難易度・合格率
難易度は低めで、非常に取得しやすい資格と言えます。認定セミナーはテストなしで受講のみで自動的に認定されます。オンライン講座は25問のテストに全問正解が必要ですが、受講期間中(155日)は何度でも受け直せるため、実質的なハードルは高くありません。
オンライン講座の動画は全部でおよそ3時間30分程度。土日の2日間でまとめて視聴してテストまで完了することも十分できます。
ただし「難しくない」と「何も勉強しなくていい」は別の話です。後半の化学成分が多く出てくる章は、理系の知識に馴染みのない方は混乱しやすい部分などもあります。とはいえ、テストでは細かい成分の暗記は求められないため、動画をしっかり見ていれば十分に対応できます。ぼくは楽しい内容でした。
取得するメリット
温泉ソムリエを取得すると、温泉旅行や日常のお風呂の楽しみ方が変わります。主なメリットを挙げると:
- 温泉分析書の重要な部分が読めるようになる
- 適応症がわかり「この温泉は自分に合うか」「どんな楽しみのある温泉か」が判断できる
- 正しい入浴法がわかり、温泉の強さに応じた入り方ができる
- 銭湯やスパと本物の温泉の「違い」が言語化できる
- 家で使う入浴剤の成分なども少し読めるようになる
- 「温泉ソムリエ」という肩書きができる
一方で、「取得するだけで仕事がすぐ増える」わけでも「温泉の高度な専門家になれる」わけでもありません。そこは正直に。「温泉をもっと楽しみたい」という目的の方に向いた資格ですね。詳細は以下の記事でまとめています。
「怪しい資格では?」という疑問について
「民間資格で参加するだけで取れる」「費用が2万円以上」という点から、怪しいと感じる方もいるかもしれません。実際に取得した立場から言うと、怪しい資格ではありませんでした。オンラインでも非常にスムーズに受講できました。
年会費・更新料なし、認定は生涯有効、オンライン認定講座は「N-Academy」というEラーニングプラットフォーム上で提供されており、販売元は株式会社デジタル・ナレッジです。気になる方は、以下の記事で詳しく書いています。
オンライン講座(N-Academy)について
自宅で取得したい方向けに、N-Academyというeラーニングプラットフォームでオンライン講座が提供されています。申込から認定証到着まで、全工程を自宅で完結できます。随時受付・クレジットカード決済なら当日から受講開始することもできます。実際には、テキストが自宅に届いてから動画を見始めるのが良いですね。
よくある質問
有効期限はありますか?
ありません。一度取得した温泉ソムリエは生涯有効です。年会費・更新料も不要です。
温泉ソムリエ協会とはどんな団体ですか?
温泉ソムリエ協会は、温泉ソムリエの認定制度を運営する団体です。本部は新潟県妙高市。代表は家元・遠間和広氏が務めています。公式サイトから認定セミナーのスケジュールやメールマガジンの確認ができます。なお、オンライン講座(N-Academy)は協会の講座ですが、運営・配信は株式会社デジタル・ナレッジが行っています。
温泉ソムリエにランクはありますか?
あります。基本の「温泉ソムリエ」を取得後、ステップアップセミナーの受講や一定の活動実績によって「温泉ソムリエマスター」「温泉ソムリエアンバサダー」「温泉ソムリエインストラクター」「カリスマ温泉ソムリエ」「師範」などへランクアップできるようです。最上位の家元は現在、遠間和広氏お一人です。
仕事に役立ちますか?
温泉旅館・日帰り温浴施設・観光業・メディア関係などの方には、専門知識の裏付けとして機能することもあるでしょうし、実際に多くの関係者も取得しているみたいですね。(温泉ソムリエがスタッフとしている温泉施設などの記載もあるので)。ライターやSNS発信者であれば肩書きとしても使えます。正しい温泉の知識で「うちの温泉は、こういう泉質だから、〇〇に良い温泉です」のようにアピールの仕方も変わりますね。ただし、資格を取っただけで仕事が増えるわけではなく、自分でどう活用するかが重要です。転職・昇給への直接的な効果は限定的です。
受験資格はありますか?
特にありません。オンライン講座(N-Academy)は中学生以上の受講を推奨していますが、大人が補助できる環境であれば小学生でも受講可能とされています。年齢・職業・経験は問いません。
認定証を紛失した場合は?
有料で再発行もできます(有料)。温泉ソムリエ協会にお問い合わせください。
取得体験記シリーズ
湯守みなとが実際に温泉ソムリエを取得した記録を、申込から認定証申請まで順番に書いています。「どんな手順で進むか」「テストはどんな感じか」をリアルに知りたい方はこちらをどうぞ。
- → 【体験記①】温泉ソムリエを取ろうと思った理由
- → 【体験記②】N-Academyの受講を申し込んでみた
- → 【体験記③】テキストが届いた!開封レビュー
- → 【体験記④】温泉ソムリエ認定講座を受講してみた
- → 【体験記⑤】オンラインテストを受けてみた
まとめ
温泉ソムリエについて、あらためて整理します。
- 温泉の知識と正しい入浴法を学ぶ民間資格。専門家資格ではなく「楽しむための資格」
- 2002年・新潟県赤倉温泉発祥。認定者3万人超
- 取得ルートは認定セミナー(半日)とオンライン講座(N-Academy)が主な2択
- 費用は、基本的に28,600円(税込)。認定料・発送料込み・追加費用なし
- 有効期限なし・年会費・更新料なし・認定は一生もの
- 難易度は低め。オンライン講座はテスト全問正解が必要だが何度でも受験可
「温泉をもっと楽しみたい」という方にとっては、取って後悔することはないと思います。
【オンライン講座で取得したい方へ】
N-Academyの認定講座は随時申し込みできます。クレジットカード決済なら最短で受講開始。受講期間は約5ヶ月、費用は28,600円(税込・全費用込み)です。
※本サイトは温泉ソムリエ協会の公式サイトではありません。