「温泉の資格って、温泉ソムリエだけじゃないの?」と思っている方も多いと思います。調べてみると種類がいろいろあって、何が違うのかよくわからなくなる、というのはよくある話です。
この記事では、趣味・旅行目的の方向けに取れる温泉資格を4つ取り上げて、特徴・費用・難易度を整理します。最後に「どれを選べばいいか」の判断基準もまとめます。
- 温泉資格の2タイプ(趣味系・実務系)の違い
- 趣味・旅行系の温泉資格4選の特徴・費用・難易度
- 4資格の比較表
- 状況別・どの資格を選べばいいかの判断基準
最初に知っておきたい・温泉資格は大きく2タイプある
温泉関連の資格・検定は数多くありますが、大きく2タイプに分けるとわかりやすいかもしれません。
タイプA:趣味・旅行系(一般の温泉好き向け)
趣味・旅行目的ですね。
温泉の知識を深めて旅行をもっと楽しむ、発信に活かす、肩書きとして使うことを目的とした資格です。
受験資格なし・難易度低め・費用は1〜3万円台が中心。温泉好きの一般の方が取得するのはほぼこちらですし、私も完全にこちらです。
この記事ではこちらのタイプを扱います。
タイプB:実務・施設運営系(業界従事者向け)
実務目的です。
温泉施設のスタッフや医療従事者など、仕事として温泉に関わる方向けの資格です。まあ、同じ資格を取得するにしても実務目的として活用するということもあるかと思いますが、資格内容そのものが実務向きのものです。
温泉入浴指導員・温泉利用指導者・二級ボイラー技士などがこちらに当たります。法令・安全管理・健康指導が主な内容で、受験資格や実務経験が必要なものもあります。
あたる実務によっても専門知識・スキルが変わってきますね。
このサイトでは温泉好きの一般の方向けの情報を発信しているため、タイプBは扱いません。
趣味・旅行系温泉資格の一覧
タイプAの趣味・旅行系の資格を4つご紹介します。
① 温泉ソムリエ
このサイトのメインテーマでもある民間資格です。温泉ソムリエ協会が認定する民間資格で、2002年に新潟県赤倉温泉で誕生しました。認定者数は3万人超(2024年時点到達)で、趣味系の温泉資格としては最も認知度が高いです。
学べる内容:温泉の基礎知識・温泉分析書の読み方(重要箇所が中心)・正しい入浴法など
取得方法:認定セミナー(半日・全国各地)またはオンライン講座(N-Academy・随時受付)
費用:28,600円前後(税込・認定料・テキスト・タオル発送料込み)
難易度:低め。認定セミナーはテストなし。オンライン講座は25問・全問正解で合格(受講期間5ヶ月の間であれば何度でも受験可)
有効期限:なし(年会費・更新料なし・生涯有効)
特徴:芸能人の取得者も多く、知名度が高い。全国どこでも・自宅でも取得可能。ステップアップセミナーで上位資格へのランクアップができる。
→ 詳細は温泉ソムリエとは?資格の概要・取り方・費用・メリットをまとめました
② 温泉マイスター検定/e-温泉マイスター
NPO法人別府温泉地球博物館が運営する民間資格です。もともとは大分県が「温泉の魅力を世界に発信できる人材を育成する」ことを目的に2006年(平成18年)にスタートした認定制度で、2014年から別府温泉地球博物館が継承しています。これまでに約800名以上の認定者を輩出している、地域色の強い資格ですね。
温泉マイスター検定(会場受験)
- 開催:年2回(春・秋)・会場は別府市のみ
- 費用:13,000円(講習会・検定料・テキスト代・認定証発行費込み)(博物館の会員、賛助会員、学生、e-温泉マイスター合格者は8,000円)
- 申込方法:公式サイト記載の申込フォームから
- 試験内容:筆記試験(選択式+記述式)+実技試験(温泉水を見分ける問題)
- 難易度:やや高め。筆記は過去問の傾向が強い。実技も含めて温泉系資格では最難関と書いてある
e-温泉マイスター(オンライン)
- 形式:オンライン・30講座(1講座10分程度)を受講し、修了問題とレポートに合格
- 費用:12,000円(博物館の会員・賛助会員および学生は8,800円)
- 申込方法:公式サイト記載の申込フォームから
特徴:大分県・別府温泉に関する内容が多い。会場受験は別府市のみのため、地元や旅行のついでに取得するのが現実的。別府・大分に縁がある方向け。
③ 温泉旅行検定
一般社団法人 日本総合検定資格センターが主催するWeb受検型の検定です。「より深く学び、より楽しむ」ことを目的に作られており、全国の温泉地の知識を地域別に問う内容が特徴です。
- 受検方法:WEB受検(自宅のPC・タブレット・スマホから受験可能)
- 種類:ベーシック(東日本・中日本・西日本の3エリア)+プロフェッショナルマスター(ベーシック全合格者のみ受験可)
- 開催:年4回程度(直近では2025年7月・2026年1月に開催)
- 費用:ベーシック各8,600円/プロフェッショナルマスター12,800円/公式テキスト2,800円(送料込)
特徴:温泉地の地理・泉質・歴史など「旅行ガイド的な知識」が中心。全国の温泉地をエリア別に学べるため、温泉めぐりを趣味にしている方には楽しみながら受験できる内容です。検定試験の形式が好きな方向け。
④ 温泉観光アドバイザー
日本生活環境支援協会(JLESA)が認定する民間資格です。全国各地の温泉の所在地・泉質・泉温・特徴に加え、温泉にまつわる歴史・観光に関する知識が問われます。
- 受験方法:インターネット試験(偶数月の20〜25日の5日間・自宅受験)
- 受験頻度:2ヶ月ごとと受験機会が多い
- 受験料:10,000円(税込)
- 学習方法:SARAスクールや諒設計アーキテクトラーニングなどの通信講座を活用するのが一般的(通信講座の受講料は別途)
特徴:全国の温泉地に関する幅広い知識を学べる。2ヶ月ごとに試験があるため受験タイミングを合わせやすい。通信講座のスペシャルコースを使えば「温泉観光アドバイザー」と「銭湯ソムリエ」の2資格を同時取得することもできる。
4資格を比較表で整理
| 温泉ソムリエ | 温泉マイスター検定 | 温泉旅行検定 | 温泉観光アドバイザー | |
|---|---|---|---|---|
| 運営 | 温泉ソムリエ協会 | 別府温泉地球博物館(NPO) | 日本総合検定資格センター | 日本生活環境支援協会 |
| 受験方法 | 会場or自宅(オンライン) | 会場(別府市のみ)またはオンライン | WEB受検 | インターネット試験 |
| 試験の有無 | セミナーはなし オンラインは25問 | あり(筆記+実技) | あり | あり |
| 費用目安 | 28,600円前後 | 15,000円(会場) 12,000円(オンライン) ※テキスト購入は別途 | ベーシック各8,600円 プロマスター12,800円 | 10,000円 ※通信講座は別途 |
| 難易度 | 低め | やや高め | 中程度 | 中程度 |
| 有効期限 | なし | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
| エリア特化 | なし(全国対応) | 別府・大分色が強い | 全国(エリア別) | 全国 |
| 認知度 | 高い | 地域限定 | 中程度 | 中程度 |
どれを選べばいいか|状況別の判断基準
目的・状況によって向いている資格が変わります。あくまで参考程度ですが、整理してみます。
「全国どこからでも・自宅で・温泉の楽しみ方を学びたい」
→ 温泉ソムリエ(オンライン講座)が最もシンプルかなと思います。随時受付・自宅完結・認知度も高い。「温泉の成分表の読み方・正しい入浴法を学ぶ」というコンセプトが明確で、取得後の知識が温泉旅行にそのまま直結します。値段は少し高いですけどね。テキストは458ページという情報量です。
「別府・大分在住または旅行のついでに取りたい」
→ 温泉マイスター検定が面白いかもしれません。実技試験(温泉水を見分ける)があるなど、ユニークな内容です。ただし会場は別府市のみ・年2回なので、スケジュールが合う方向けですね。私も取得したいけど遠い…。
「検定試験の形式が好き・全国の温泉地の知識を体系的に学びたい」
→ 温泉旅行検定が合っています。東日本・中日本・西日本とエリア別に分かれていて、温泉めぐりを趣味にしている方が段階的に学べる設計です。
「受験タイミングの自由度を重視したい」
→ 温泉観光アドバイザーは2ヶ月ごとに試験があるため、自分のタイミングで受験しやすいです。全国の温泉地の観光情報まで幅広く学べます。
「どれにしようか迷っている」
→ 認知度・全国対応・自宅完結・学べる内容の実用性を総合すると、温泉ソムリエが最もバランスがいいです。費用は他よりやや高めですが、テキスト・認定料・発送料込みで追加費用なし・年会費なし・生涯有効です。
湯守みなとが温泉ソムリエを選んだ理由
複数の資格があることを知った上で、僕が温泉ソムリエを選んだ理由を書いておきます。
①「全国どこでも・自宅で取れる」が最優先だった
スケジュールが読めない中で、随時申込・自宅完結のオンライン講座は最も動きやすい選択肢でした。温泉マイスター検定は別府市のみ・年2回という条件がネックになりました。
②「温泉の成分表の読み方と入浴法」を学びたかった
「成分表がざっくり読めるようになりたい」「銭湯やスパと、温泉の気持ちよさのなんとなくの違いを言語化したい」みたいなのが僕にとっての取得動機でした。温泉ソムリエのカリキュラムはそのニーズにそのまま対応していました。
③ 認知度が圧倒的に高く、肩書きとしても使いやすい
ブログやSNSで温泉について発信するときに「温泉ソムリエ」という肩書きが使えます。一般的な認知度が高い点も、役立てたいと思う方にとっては重要かもしれません。
取得の流れ・受講した感触は体験記シリーズにまとめています。
まとめ
- 温泉資格は「趣味・旅行系」と「実務・施設運営系」の2タイプがある
- 趣味・旅行系の主な資格は温泉ソムリエ・温泉マイスター検定・温泉旅行検定・温泉観光アドバイザーの4つ
- 全国対応・自宅完結・認知度・学べる内容の実用性を重視するなら温泉ソムリエ
- 別府在住・縁がある方には温泉マイスター検定という選択肢もある
- 検定試験形式が好きなら温泉旅行検定・温泉観光アドバイザー
温泉ソムリエの詳細はこちらの記事でまとめています。